直葬で費用を抑えるには?知っておくべきポイントを解説

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2024/06/14
直葬で費用を抑えるには?知っておくべきポイントを解説

大切な人を亡くした際、葬儀の形式や費用について悩む方は多いのではないでしょうか。近年、葬儀費用を抑えつつ、身内のみでこじんまりとお別れができる「直葬」が注目を集めています。しかし、直葬にはメリットだけでなく、デメリットもあることを理解しておく必要があります。この記事では、直葬の特徴や費用の内訳、選ぶ際のポイントなどを詳しく解説します。故人への感謝の気持ちを込めつつ、遺族の事情に合った葬儀の形式を選べるよう、直葬について理解を深めましょう。

直葬とは何か?そのメリットとデメリット

直葬の定義と特徴

直葬とは、通常の葬儀で行われる通夜や告別式などの儀式を省略し、火葬のみを行う葬送形態のことです。一般的な葬儀と比べると、式場の設営や飾り付け、参列者へのもてなしなどが不要となるため、葬儀費用を大幅に抑えることができます。

直葬の特徴としては、以下のような点が挙げられます。

  1. 参列者は、故人の家族や親しい関係者に限定される
  2. 通夜や告別式、出棺などの儀式は行わない
  3. 火葬場で簡単な読経や焼香を行い、遺族で火葬に立ち会う
  4. 葬儀社のプランによっては、骨壺や遺影写真、お別れ品などが含まれる

直葬は、葬儀費用の負担を最小限に抑えたい方や、身内のみでこじんまりとお別れをしたい方に適しています。

直葬のメリット:費用を抑えられる、遺族の負担が軽減できる

直葬の最大のメリットは、葬儀費用を大幅に節約できる点です。一般的な葬儀の費用相場は100万円〜200万円程度ですが、直葬なら20万円〜40万円程度に抑えることができます。

また、通夜や告別式などの儀式を省略することで、遺族の精神的・肉体的負担を軽減できるというメリットもあります。葬儀の準備や当日の進行、参列者への対応などに追われることなく、故人との別れに集中することができるでしょう。

加えて、少人数で行うため、親しい人たちと静かに故人を偲ぶことができます。大勢の参列者を招く一般的な葬儀では、周囲への気遣いが必要になりますが、直葬ならそうした心配は不要です。

直葬のデメリット:故人とゆっくり別れられない、周囲の理解を得にくい

一方で、直葬にはデメリットもあります。まず、通夜や告別式がないため、故人とゆっくりお別れする機会が限られてしまいます。特に、遠方に住む親族や友人は、火葬のみの儀式では十分に故人を偲べないかもしれません。

また、葬儀の簡素化に対して、周囲の理解を得にくいというデメリットもあります。伝統的な葬儀観を持つ人からは、「故人に失礼では?」「もっと手厚く見送るべき」といった声が上がる可能性があります。

さらに、宗教上の理由から、菩提寺で直葬を受け入れてもらえないケースもあります。檀家付き合いのある寺院と事前に相談し、了承を得ておく必要があるでしょう。

直葬のメリット直葬のデメリット
・葬儀費用が安く抑えられる

・遺族の負担が軽減できる

・少人数で静かに故人を偲べる
・故人とゆっくり別れる機会が少ない

・周囲の理解を得にくい場合がある

・菩提寺の了承が必要なケースがある

直葬を検討する際は、これらのメリットとデメリットを踏まえ、故人の意向や家族の事情に合わせて選択することが大切です。事前に葬儀社の担当者と綿密に打ち合わせを行い、望む形の儀式が執り行えるかどうかを確認しておきましょう。

直葬にかかる費用の内訳と相場

直葬の葬儀費用相場は20万円程度

直葬を選択した場合、葬儀にかかる費用を大幅に節約することができます。一般的な直葬の費用相場は20万円前後と言われており、通常の葬儀と比べると、かなり安価に抑えられるのが特徴です。

ただし、この金額はあくまでも目安であり、葬儀社によって価格設定は異なります。見積もりを取る際は、複数の業者に依頼し、プランの内容と費用を比較検討することが大切です。

また、直葬のプランに含まれるサービスの内容も、葬儀社ごとに差があります。必要な項目が漏れなくカバーされているか、事前にしっかりとチェックしておきましょう。

直葬費用の内訳:葬儀社への費用、火葬場への費用など

直葬にかかる費用は、大きく分けて以下の項目に分類できます。

  1. 葬儀社への費用(祭壇設営、遺体搬送、火葬立会い、各種手続きなど)
  2. 火葬場への費用(火葬料金)
  3. 骨壺や遺影写真、お別れ品などの費用

このうち、葬儀社への費用が最も大きな割合を占めています。ただ、直葬の場合は通夜や告別式がないため、祭壇の設営や飾り付け、返礼品の準備などが不要となり、通常の葬儀と比べて格安になります。

火葬場の利用料金は、自治体によって異なりますが、0〜5万円程度が相場です。遺族の人数によっては、控室や待合室の利用料が追加でかかる場合もあります。

骨壺や遺影写真の費用は、選ぶアイテムのグレードによって大きく変動します。予算に応じて、シンプルなものを選ぶと良いでしょう。

直葬のオプションサービスと追加費用

直葬のプランは、葬儀社によって内容が異なります。基本的な項目のみが含まれた簡素なプランから、様々なオプションが付いた充実のプランまで、選択肢は様々です。オプションを追加すれば、故人により手厚く見送ることができますが、その分費用は高くなります。直葬の主旨を踏まえ、本当に必要なサービスのみを選ぶことが賢明です。

事前に葬儀社から詳しい見積書を受け取り、費用の内訳を確認しておくことが大切です。心づもりのない追加費用が発生するのを防ぐためにも、担当者とよく相談し、契約内容をしっかりと把握しておきましょう。

直葬の一般的な流れと準備するもの

直葬の流れ:安置・火葬・お骨上げ

直葬は、一般的に以下のような流れで進められます。

  1. 亡くなった直後に、病院や自宅から遺体を搬送し、葬儀社や自宅、安置施設などに安置する。
  2. 火葬当日、遺族と親しい関係者のみで火葬場に集まり、簡単な読経や焼香を行う。
  3. 火葬炉前で故人とお別れをし、火葬に立ち会う。
  4. 火葬後、遺骨を拾い上げ、骨壺に納める(お骨上げ)。
  5. 後日、遺骨を納骨堂やお墓に納める。

直葬では、通常の葬儀で行われる通夜や告別式、出棺などの儀式が省略されるため、短時間で葬儀を終えることができます。

直葬で必要な物品と書類

直葬を行うには、以下のような物品と書類を準備する必要があります。

  • 死装束あるいは故人の服
  • 骨壺や遺影写真、位牌など
  • 火葬許可証や死亡診断書などの必要書類

このうち、死装束や骨壺、遺影写真などは、葬儀社のプランに含まれていることが多いです。必要書類については、葬儀社が代行して手配してくれるケースもあります。

ただし、葬儀社によってサービス内容は異なるため、事前に確認しておくことが大切です。必要な物品や書類が揃っているか、十分なチェックを行いましょう。

直葬は短時間で執り行われるため、手抜かりのないよう入念な事前準備が欠かせません。慌ただしい中でも、故人を偲び、心を込めて見送ることができるよう心がけましょう。

直葬を選ぶ際に考慮すべきポイント

直葬は、通常の葬儀と比べると簡素で費用を抑えることができる一方、故人とゆっくりお別れする機会が限られるなどのデメリットもあります。直葬を選択する際は、以下のようなポイントを考慮し、故人や遺族にとって最善の形で葬儀を執り行うことが大切です。

故人や遺族の意向を尊重する

直葬を検討する際は、まず故人の生前の意向を確認することが重要です。葬儀の形式について、故人がどのような希望を持っていたのか、遺言やエンディングノートなどから読み取ります。

また、遺族の意向も尊重する必要があります。直葬は、遠方の親族や友人が参列しにくいというデメリットがあるため、関係者の理解を得られるかどうかを事前に確認しておくことが大切です。

遺族の中には、「できる限り手厚く見送りたい」という想いを持つ人もいるでしょう。十分な話し合いを行い、直葬のメリットとデメリットを理解した上で、納得のいく形で葬儀を執り行えるよう調整することが求められます。

菩提寺との事前相談と納骨の可否確認

直葬を行う際は、菩提寺との事前の相談が欠かせません。宗派によっては、直葬を快く思わないケースもあるからです。

特に、戒名の授与や読経、納骨などを依頼する場合は、菩提寺の了承を得ておく必要があります。事前に住職と面談し、直葬の事情を説明した上で、協力を仰ぐことが大切です。

また、納骨については、菩提寺の墓地やお墓の状況を確認しておきましょう。改葬が必要になるケースもあるため、遺骨の扱いについても住職とよく相談することが求められます。

信頼できる葬儀社選びとプラン内容の確認

直葬を執り行う際は、信頼できる葬儀社選びが重要なポイントとなります。

まず、複数の葬儀社から見積もりを取り、プランの内容と費用を比較検討します。その際、必要な物品やサービスが漏れなく含まれているか、オプション料金などの追加費用が発生しないかなど、細かくチェックすることが大切です。

また、遺族の要望にしっかりと応えてくれる葬儀社であるかどうかも重要なポイントです。事前の打ち合わせでは、担当者の対応や提案力、柔軟性などを見極め、安心して葬儀を任せられる業者を選びましょう。

葬儀当日のトラブルを避けるためにも、必要な物品の準備状況や、火葬場への搬送手順、お骨上げの流れなどを事前に確認しておくことが大切です。

直葬は、通常の葬儀と比べると手順が簡略化されているため、ともすれば雑な対応になりがちです。故人に対する敬意を持ち、丁寧に儀式を執り行ってくれる葬儀社を選ぶよう心がけましょう。

直葬を選ぶ際は、これらのポイントを踏まえ、綿密に計画を立てることが大切です。時間が限られる中でも、故人にとって、遺族にとって最善の形で葬儀が執り行えるよう、入念な事前準備を心がけましょう。

直葬は、費用面や遺族の負担を軽減できるメリットがある一方、デメリットもあることを理解した上で選択することが重要です。本人の意向や家族の事情をよく考慮し、納得のいく形で故人を送ることができるよう、関係者で十分に話し合いを重ねましょう。

信頼できる葬儀社のサポートを受けながら、故人の感謝の気持ちを胸に、心を込めて最期のお別れをすることが、何より大切だと言えるでしょう。

直葬に関するよくある質問

直葬では遺影を飾れる?

直葬の形態によっては、遺影写真を飾ることができます。簡易な祭壇を設置し、遺影写真とお花を飾るプランを用意している葬儀社もあります。ただし、式場を貸し切って大型の祭壇を設営する通常の葬儀とは異なり、飾れる遺影写真のサイズや祭壇の規模は限定的です。

遺影写真の有無については、葬儀社のプラン内容をよく確認することが大切です。遺族の希望に応じて、遺影写真のサイズや飾り方を葬儀社と相談し、故人らしいお別れの空間を演出しましょう。

直葬でも香典は渡す?

直葬では、通夜や告別式が行われないため、参列者が香典を用意する機会は限られます。とはいえ、故人との最後のお別れの場に参列し、遺族を弔問する際には、香典を渡すのが一般的です。

香典の金額は、通常の葬儀と比べると少額でも問題ありません。参列者との関係性や、故人との親密度に応じて、適切な金額を包むようにしましょう。ただし、参列者が少人数の場合、香典返しの準備は不要なケースが多いです。香典返しの有無については、葬儀社や喪主に確認するのが望ましいでしょう。

直葬後に別途お別れ会を開くことは可能?

直葬後に、改めて故人を偲ぶ会を開くことは可能です。直葬では参列者が限られるため、後日、お別れ会を設けることで、より多くの関係者で故人を偲ぶ機会を設けることができるでしょう。

お別れ会の開催にあたっては、会場の手配や、参列者への案内、料理の準備など、一定の手間がかかります。遺族の中で役割分担を決め、計画的に準備を進めることが大切です。

なお、お別れ会では、故人の思い出の品を飾ったり、スライドショーで故人の写真を上映したりと、故人を偲ぶ演出を行うのも良いでしょう。参列者同士が故人との思い出を語り合うことで、お互いを支え合う温かな雰囲気を作ることができるはずです。

直葬は、通常の葬儀とは異なる形式であるため、様々な疑問が生じるものです。わからないことがあれば、遠慮なく葬儀社の担当者に相談し、適切なアドバイスを受けることが大切です。故人との最期のお別れが、遺族にとって心温まるものとなるよう、柔軟に対応していきましょう。

まとめ

直葬は葬儀費用を抑えつつ、家族や親しい関係者のみで故人とお別れができる葬送方法です。一般的な葬儀と比べ、通夜や告別式などの儀式を省略するため、費用を20万円程度に抑えられるのが最大のメリットです。一方で、ゆっくりと故人を偲ぶ時間が限られたり、周囲の理解を得にくかったりするデメリットもあります。菩提寺の了承を得られるかどうかも事前に確認が必要です。直葬を検討する際は、故人や遺族の意向を尊重しつつ、信頼できる葬儀社のプランを吟味することが大切でしょう。



監修 角田(株式会社葬儀のこすもす)

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