葬儀後の”挨拶回り”のマナーとコツを徹底解説

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2024/05/30
葬儀後の”挨拶回り”のマナーとコツを徹底解説

葬儀が終わったら、遺族にはまだやるべきことがあります。それは、葬儀後の挨拶回りです。近しい人を亡くし、喪失感や悲しみに暮れる中で、この大切な務めを果たすのは容易なことではありません。しかし、故人への感謝と弔意を伝え、お世話になった方々へ謝意を示すことで、人との絆をより深めることができるでしょう。とはいえ、いざ挨拶に向かう際、「いつ」「誰に」「どのように」訪問すればよいのか迷ってしまう方も少なくないはず。そこで本記事では、葬儀後の挨拶回りについて、マナーやコツを交えて詳しく解説します。

葬儀後の”挨拶回り”のマナーとコツを徹底解説

葬儀後の挨拶まわりの意義と目的は、故人への感謝と弔意を伝え、お世話になった方々へのお礼を述べ、人間関係の維持と円滑化を図ることにあります。

故人への感謝と弔意を伝える

故人の生前中の功績や思い出を振り返り、感謝の気持ちを込めて弔意を表します。故人との別れを惜しみつつ、その人生を讃えることで、遺族の心情に寄り添うことができるでしょう。

お世話になった方々へのお礼

葬儀の準備や運営にご尽力いただいた方々に、心からの謝意を伝えます。お世話になった僧侶や葬儀委員長、ご近所の方々など、一人ひとりに丁寧に挨拶をすることが大切です。

挨拶まわりの際は、以下の点に留意しましょう。

  • 葬儀の翌日から初七日までに、目立たない服装で伺うのがよいでしょう。
  • 長居は避け、要点を押さえてお礼を述べます。
  • 主要な方々への挨拶は、できるだけ喪主自らが行います。
  • 僧侶や世話役の方々には、早めのタイミングで挨拶に伺います。
  • ご近所の方や故人の恩人には、手土産を持参するのもよいでしょう。

人間関係の維持と円滑化

葬儀を通じて、故人を取り巻く人間関係が浮き彫りになります。挨拶まわりは、そうした繋がりを再確認し、今後の付き合いを円滑にする機会でもあります。遺族としては、謙虚な姿勢で臨み、今後ともよろしくお願いしたいという想いを伝えましょう。

勤務先から参列があった場合は、出社後に改めて上司や参列者全員にお詫びとお礼の言葉を述べます。香典をいただいた方には、個別に感謝の意を示すことも忘れずに。

挨拶まわりの際の言葉遣いの例をご紹介します。

例文
「この度の葬儀では、大変お世話になりました。おかげさまで、滞りなく葬儀を済ませることができました。心より感謝申し上げます。」
「故人も、皆様に見守られて旅立てたことと思います。生前中のご厚誼に深く御礼申し上げます。」

事情によって直接の挨拶まわりが難しい方々には、丁重なお礼状を送るのも一案です。その際は以下の点に気を付けましょう。

  1. いきなり本文から始める。
  2. 忌み言葉に当たる繰り返し言葉を使わない(様々、おいおい、など)。

葬儀後の挨拶まわりは、故人を偲び、支えてくださった方々への感謝を示す大切な機会です。心を込めて臨むことで、人との絆をさらに深めることができるでしょう。

葬儀後に挨拶に行くべき相手と優先順位

葬儀後の挨拶回りは、必ずしも参列者全員に行う必要はありません。しかし、葬儀の運営面でお世話になった宗教者の方や葬儀委員長、地域での付き合いの中で故人を支えたご近所の方々、そして職場での故人の人間関係の中核を成した方々に対し、直接挨拶に赴くことが求められます。

宗教者や葬儀の世話役への早めの挨拶

葬儀に関わる中心的な役割を担ってくださった方々には早めに挨拶に伺います。具体的には以下の方々が挙げられます。

  • 僧侶、神官、神父、牧師などの宗教者
  • 葬儀の世話役を務めてくださった方
  • 葬儀委員長

これらの方々への挨拶は、喪主自らが行うのが望ましいでしょう。葬儀の翌日から2、3日以内に伺います。長居は避け、要点を押さえてお礼とお詫びの言葉を述べましょう。

ご近所や故人の恩人への手土産を添えた訪問

葬儀でお世話になったご近所の方々や、故人の恩人にも、挨拶に伺います。こちらは初七日までに伺うのがマナーです。手土産を持参し、感謝の気持ちを添えましょう。

ご近所の方への挨拶の例文
「この度は、本当にお世話になりました。皆様のおかげで、故人をお見送りすることができました。重ねて御礼申し上げます。」

故人の勤務先関係者への感謝とお詫び

故人の勤務先から葬儀に参列してくださった方々にも、挨拶は欠かせません。まずは、出社後に上司や参列者全員に感謝とお詫びの言葉を述べます。その後、香典を頂戴した方々へは、個別に礼を尽くします。社内で広く知られた方の葬儀であれば、社内報等で御礼を掲載していただくのもよいでしょう。

葬儀後の挨拶回りは、遺族にとって大切な務めです。故人を支えてくださった方々への感謝を形にすることで、人と人との絆がさらに深まります。マナーを心得て、誠意を込めて臨むようにしましょう。

葬儀の翌日から初七日までが理想的

葬儀後の挨拶回りは、故人への感謝と弔意を伝え、お世話になった方々へのお礼を述べる重要な機会です。一般的に、葬儀の翌日から初七日までに行うのが理想とされています。あまり日にちが経ってしまうと、相手への感謝の気持ちが薄れてしまった印象を与えかねません。

ただし、地域や宗派によって多少の差異があるため、地元の慣習に従うのがよいでしょう。また、遠方からお越しいただいた方々には、帰省のタイミングで挨拶に伺うなど、柔軟に対応することも大切です。

喪服での訪問と長居をせずに引き上げる配慮

挨拶回りの際は、喪服で伺うのがマナーです。葬儀に際してお世話になった方々に、改めて弔意を示す意味合いがあります。訪問先では、長居は避けましょう。お礼とお詫びの言葉を簡潔に述べ、10分から15分程度で切り上げるのが適切です。

挨拶の言葉は、シンプルかつ丁寧に。「先日はお忙しい中、葬儀にお越しいただき、誠にありがとうございました。おかげさまで、滞りなく執り行うことができました。重ねて御礼申し上げます」など、心を込めて感謝の意を伝えましょう。

主だった方へは喪主自らのお礼が望ましい

僧侶や葬儀委員長など、葬儀の中心的な役割を担ってくださった方々への挨拶は、喪主自らが行うのが望ましいとされています。特に、読経を担当された僧侶への礼には、心を込めて臨みたいものです。

僧侶への挨拶の例
「先日は、わざわざお越しいただき、ありがとうございました。お力添えのおかげで、故人を無事に見送ることができました。深く感謝申し上げます。」

葬儀委員長をはじめ、世話役を務めてくださった近隣の方々へは、喪主の配偶者など、喪主に代わる遺族が挨拶に伺うのも一案です。手土産を持参し、労をねぎらう気持ちを示すとよいでしょう。

葬儀後の挨拶回りは、人との縁を大切にする機会でもあります。「今後ともよろしくお願い致します」という言葉を添えるなどして、良好な関係が続くことを願う心を伝えましょう。丁寧な挨拶を欠かさず行うことが、人間関係の礎となるはずです。

挨拶まわりができない場合の代替手段

葬儀後の挨拶まわりは、お世話になった方々への感謝を伝え、故人を偲ぶ大切な機会ですが、諸事情により直接訪問できない場合もあるでしょう。そんな時は、丁重なお礼状や電話、後日の訪問などで、気持ちを伝えることが可能です。

丁寧なお礼状の書き方とルール

お礼状を送る際は、以下の点に留意しましょう。

  • 葬儀後1週間以内に投函する。
  • 句読点を使わない。
  • 葬儀に参列いただいたことへの謝意を述べる。
  • 弔電をいただいた方にも、一言添える。
  • 故人の名前を必ず記載する。

お礼状は、「拝啓」「敬具」などの挨拶語を省き、本文からはじめるのがマナーです。また、個々の方への言及は最小限に留め、簡潔な文面を心がけましょう。

電話や手紙でのお礼の伝え方

遠方の方など、直接訪ねづらい相手には、電話や手紙でのお礼も有効です。電話の場合は、相手の都合を考えて時間帯を選びましょう。

電話や手紙でのお礼の要点は、以下の通りです。

  1. ご多用中のところ葬儀に参列いただき感謝している。
  2. ご芳志をいただいたことに対するお礼を述べる。
  3. 故人を偲び、お世話になったことを振り返る。
  4. 今後ともよろしくお願いしたい旨を添える。

後日の訪問や贈り物での感謝の表現

香典返しや四十九日法要の案内を兼ねて、後日挨拶に伺う方法もあります。その際は、あらためて葬儀へのご尽力に感謝の意を示しましょう。

事情によっては、贈り物を送ることで感謝の気持ちを伝えるのも一案です。故人の好物や、相手の嗜好に合わせた品を選ぶと喜ばれるでしょう。

贈り物の例
故人の好物(コーヒー、紅茶、銘菓など)
地元の特産品(和菓子、果物、工芸品など)
季節の贈り物(夏なら麦茶、冬なら軍手など)

葬儀後の挨拶まわりが難しい場合でも、工夫次第で感謝の気持ちを伝える方法はあります。礼を尽くすことを通じて、大切な方々との絆を深めていきたいものです。

まとめ

葬儀後の挨拶回りは、故人への感謝と弔意を伝え、お世話になった方々へのお礼を述べ、今後の良好な関係を築くために欠かせません。僧侶や葬儀委員長など重要な方々には、葬儀の翌日から2、3日以内に喪主自らが伺いましょう。ご近所や故人の恩人へは、初七日までに手土産を持参して訪問します。勤務先関係者へは、出社後に挨拶とお詫びを述べ、香典をいただいた方には個別に御礼を伝えます。事情により直接の挨拶が難しい場合は、丁重なお礼状の送付や、後日の訪問、贈り物などで感謝の意を示すとよいでしょう。マナーを心得て真摯に対応することで、大切な方々との絆をさらに深めていきましょう。



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